【徹底解説】美容室と理容室でカット技術に違いはあるのでしょうか?
2020.9.1
皆さんは美容室と理容室の違いをご存知でしょうか。
以前ヘアサロンとは!?美容室・美容院・理容室・理容院・床屋の違いをご紹介!という記事を書いたことがあります。
今回はカットやパーマ・カラーなど技術的な話から改めて様々な「違い」にズームインしたいと思います。
あくまで個人的観点からの話で、全ての美容師・理容師が同じ考えではないことをご理解頂き読み進めていただければと思います。
因みに私、岡真吾は美容師免許取得者で美容室と美容学校に長年勤め
若かりし修行時代は、知らぬ間に眼鏡がズレる程、𠮟咤激励を受けながら直立不動で諸先輩方のアドバイスを聞いておりました。
人脈がモノを言う世界に身を置き、縁あって理容師の方に刈上げ等の「カット技術」を学ばせて頂いた経験もございます。
様々な経験を踏まえ、様々な違いをお伝え出来れば幸いでございます。
目次
美容室VS理容室「カット技術」違い
結論からいきます。
美容師は丸く切ります。理容師は四角く切ります。
女性客の多い美容室では丸いシルエットでソフトなイメージのシルエットを意識します。
一方、男性客の多い理容室では四角く、クールなイメージのシルエットでキッチリ切ります。
美容室
美容師は基礎を学ぶと感性でカットをし、お客様の悩みや希望に合わせてテクニックを用いて髪型をつくります。
美容師のセンスによってはイメージ通りの髪型にならない場合もありますが、 ある程度のデザイン性とセンスを持っているため、ありえないヘアスタイルになることはないかと思います。
理容室
理容師は刈上げからのカットが基本になります。
正確に長さを切りそろえたり、面をキレイに切りそろえる高いカット技術がなければ理容師免許を取得できないため、仕上がりに差がつきにくいです。
最近は女性も入りやすいバーバーも増え、デザイン・技術ともに満足のいく仕上がりが期待できるかと思います。
美容室VS理容室「パーマ技術」違い
美容室
ヘアの悩みを解消するためにはパーマが必要です。
くせ毛を整えたり少ない毛量を補ったり、カットやセットでは対処出来ない様々な事情に対しパーマをする為、美容師さんは日々お勉強されております><
美容師法にも
美容とは、パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすることをいう。
美容師法 第2条
と記載されるくらいパーマ技術を重要としており理容とは少し違います。
理容室
パーマの種類や分け方は、理容室により定め方が違うみたいなので一概には言えないのが現状ですが単純明快にいくとパンチパーマやアイロンパーマ(アイパー)を希望なら理容室に行くべきです。
因みにリーゼントパーマという単語を聞いた事がある方もない方も雑学程度に覚えて頂ければと思いますがリーゼントパーマは「リーゼント」をやりやすくするための補助的なパーマになります。
では「リーゼント・スタイル」とは
日本の理容師がつくった和製英語で ヘアワックスやポマードなどのスタイリング剤で両側頭部から髪を撫で付け後頭部でIの字型にぴったりと合わせる髪型をリーゼントと言います。
美容室VS理容室「カラー技術」違い
一般的に考え理容師は美容師よりカラーリングを行う機会が少ないと思います。
なのでカラー技術に関しては美容室に分があると思われます。
しかし理容室にしかない「カラー技術」があります。
それは「白髪ぼかし」です。(美容室でも施術してくれる所はあると思います)
白髪を染めずにぼかすカラーで白髪に薄くグレー系の色調(灰色)を加えることで、白髪と黒髪が自然になじむようにするカラーです。
美容室ではハイライトを入れてから全体が馴染むようにカラーをして白髪をカバーする場合が多いと思います。
カラー技術に関しては美容室と理容室は勿論、各サロンにより違いもあり相談してイメージのカラーをして頂くのが最良です。
美容室と理容室の違いアレコレ。
客層
とある調査のサロン利用状況で全体の62.7%が「美容室」、「理容室」は33%で、「理・美容室を使い分ける」が4.3%という数字を見た事があります。
そして男性は、「理容室」が65.3%、「美容室」が28%、「理・美容室を使い分ける」が6.7%で圧倒的に理容室を利用しており。
女性は、「理容室」が0.7%、「美容室」が97.3%、「理・美容室を使い分ける」が2%で圧倒的に美容室を利用されています。
20代女性は、100%が美容室に行くというデータもありました。
根本
「美容室は容姿を美しくし、理容室は容姿を整える 」場所である。
法律
美容師法・理容師法というものが存在します。
法律に基づき美容師は理容室では働けません。
理容師も美容室で働けません、理容師が美容室で働くには美容学校に通い国家試験に合格し美容師免許を取得しないと雑用しかできません><
因みに顔そりが出来るのは理容師免許を取得した刃物を扱う勉強をされた方のみです。
美容室と理容室の見分け方
サインポールと呼ばれる「赤・青・白」のしま模様がクルクルと斜めに回転するヤツが店先にあれば、そこは「理容室」です ♪
最近はサインポールを置いていない理容室もあるかも?なので事前の確認は自己責任でお願い致します。
美容室はオシャレな乗り物が店先に置いてあったりします。当店の店先には自転車が置いてありますのご確認ください。
美容院と美容室の違い
美容院と美容室に違いはありません。
各都道府県や市区町村により呼び方が違うみたいな感じです。
美容師法に基づくと正式には美容所となります。
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理容院と床屋の違い
理容院と床屋も違いはありません。
床屋は少し古い言い回しになるみたいですが現在でも使われています。
しかし、余談ですが、「床屋」は放送禁止用語なのでメディアにはでません。
「床」という言葉が性的な意味合いも持つからか理由は分かりませんが、歴史を辿れば、そういったことは無関係だということがわかりますが放送禁止用語です。
最近は2017年にリクルートが発表したトレンド予測「バーバー新時代」。の予測通り、「バーバー」 が主流になりそうな雰囲気です。
2015年7月まで美容室で男性のカットをするのは違法でした。
1978年(私の生まれた年です)に旧厚生省から出された通知で、美容師による男性へのカットは禁止と定められ、美容師は女性に対しては、その他の行為と関係なくカットは可能ですが、男性のカットを行うのは美容の一環としてしか認めないという内容でした。
ようは【美容師がパーマ・カラーをする時に一緒にカットをするのは男女問わずカットしてOK!お客様が女性の場合はパーマをかけない時でもカットだけしてもOK!でも男性の場合はカットだけの施術はNG!!】 ということです。
理容所で女性に対してのパーマも禁止されていました。
これが、あまりにも今の時代に合わないということで2015年6月の政府の規制改革会議で、現代に合わせて規制が見直されることが決まりました。
その時から美容室でも男性のカットのみが可能になり、理容室では女性のパーマが可能になります。
関西では月曜、関東では火曜定休のお店が多い理由。
こちらも古い決まりが現代に根付いている内容で1920代の頃、当時の美容室は電気で加温してウェーブを作る【電気パーマ】が主流でした 。
その為、美容室で使用する電力は莫大でしたが戦争の影響で電力不足になり、電力の消費が一番激しい曜日を休電日にする対応になり関西は月曜で関東が火曜という決まりが出来ました。
つづいて1960年頃、美容室や理容室の数がどんどん増えていき、今度は同業他社との過当競争が問題になります。
お客様の取り合いにならないよう、美容組合が各都道府県ごとに定休日や営業時間、価格設定までも取り決める《適正化規定》というルールを設けました。
そこからまた時代は流れ1990年頃、定休日等の規制が一切できなくなり、現在の美容室のように年中無休や定休日を自由に決められるようになりました。
それでも月曜や火曜定休のサロンが多いのには理由があり、新しい技術や薬品等、日々目まぐるしく進化している業界なので、その時代と技術についていくにはセミナーに参加して自分のスキルを磨き続ける必要があるのです。
それらの開催日程のほとんどが月曜か火曜日。
なので、月曜・火曜定休を続けているサロンが多い理由になります。
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